プノンペン市郊外の貧困地域、ステンミエンチャイ地区では多くの住民が廃品を回収しリサイクル業者に売って生計をたて、75%の住民の収入が500円/1日という状態である。劣悪な生活環境で、病気も多く衛生状態も悪い。子供たちも労働力とみなされるため、小学校の就学率、卒業率も悪い。
JLMMは1998年以来、この地域で未就学児への識字教育や情操教育を行うプレスクール「プテマ・コマ(子供の家)」を月曜から金曜まで実施してきている。また、子供の栄養改善のための給食プログラムや子供の母親たちに母親ミーティングを開催してきた。
(左:ステンミエンチャイ地区住民の住居)
2007年からは有価物収集に替わる住民の収入を生み出すため「屋台貸出プロジェクト」を開始。現在地域の女性たちがクレープとアイスの販売を通して家計を支えている。また、母親の活動拠点として「母親センター」を設置、働く母親をサポートするため託児所を運営し、さらにセンターにて住民の栄養改善の推進を行っている。
(左:「プテア・コマ」での識字教室)
現在、「母親センター」では、ニーズに応じて託児所で3~5歳児、30名を朝6時半から18字半まで受け入れている。託児所を利用することにより、母親たちが安心して働きに出られるようになった。
(左:託児所の活動)
しかし、子供を預けたい母親が増える一方であるため、現在の「母親センター」ではスペースが不十分で、待機児童が常にいる状態となっている。特に乳幼児を預けられる施設が不足しており、センターの整備・拡充とともに乳幼児施設を設置し、母親たちのニーズにこたえたい。
さらに、子供の教育、保健、住環境、栄養、収入創出など包括的な支援もさらに充実させるための拠点とすべく、プロジェクトに支援をお願いしたい。
プロジェクト内容
・現在の活動拠点である「母親センター」(土地所有者の名義はオリビエ・プノンペン教区司教)に隣接する購入予定の土地に1~2歳の幼児部屋、乳児部屋の新設および「プテマ・コマ」の最年少クラスの教室を屋外より移転する。
(土地の購入資金は自己資金および他からの助成金を充てる予定。土地の実質所有者はJLMMだが、名義上は現地修道会「プロヴィデンス」となる。)
・現行の「母親センター」1回の調理室、アイス工房の配置を変更し、新設のセンター2階に「プテマ・コマ」の最年長、年長の教室を移設する。
・センター屋上に菜園を設置し、住民の栄養改善や生活向上を支える。
・JLMMカンボジアでは、2002年度派遣の浅野美幸さんがJLMMカンボジア代表として13年以上活動しており、本案件の計画、建築、実施、および今後の活動も含めてすべての段階を監督し、報告等の責任を担う。
決定:母親センターの拡充工事及び整備工事の支援
サンタクルス市郊外にある神経系障害を持つ心身障害者たちの生活の質の維持のために、必要な諸経費の一部支援をお願いしたい。
決定: オガール・テレサ・デ・ロス・アンデス
2016年度支援
内訳:
年間の薬品費
検査費
栄養剤
専門医、職員への給料