ムンバイ市に本部を持つ聖心侍女修道会は、2010年に南インド、ケララ州の小さな町Vypinでコミュニティ-センターを始め、子供たちの福祉と女性の自立を促進している。
この島の人々は約51万人。カースト下位に属し、男性優先の家父長制の為女性は犠牲になることが多く、経済的自立からほど遠い状況にある。
センターの活動の一つである裁縫教室では、この4カ月で45名が技術を習得、33名が習得中であり、エプロンやポーチを作り多少の収入を得ている。 来年は規模を大きくする予定である。
裁縫教室は2012年の5月に始められたが、6台のミシンの内4台は故障が多く、使い物にならない。
☆決定内容
各種ミシン9台の購入援助
JOMASが継続的に援助しているマリアイネス職業センターのほか、ご聖体の宣教クララ修道会が経営している学校は、マリアイネス中学部、OLG学園中高等学部、OLG小学校、玉川白百合幼稚園である。この内政府が承認せず、給料が出ない教師が52名おり、この分は経営しているご聖体の宣教クララ修道会の重い負担となっている。今年はそれに加え、学生から集めた授業料の一部が盗難に遭い、もっとも厳しい状況である。
教師の給料は低いため、辞めてしまう教師も多く、ボーナス替わりにお米を配給していたが、今年はその分も出費できない。
☆決定内容
(1) 無給の教師の給料の一部負担援助
(2) 全教職員の為のクリスマスボーナス米(各人1袋)援助
JOMASの支援したSMSFセンターの教室、図書室、女性自立支援プロジェクトの作業室は貧しい人々の教育活動、自立支援活動の為に役立っている。
「みこころの家」幼稚園の幼児41名、小学生補習プログラムの児童54名、女性自立支援プログラム「サンパギータ」のメンバー9名、青少年養成プログラムの青少年24名、保護者養成プログラムの保護者達80名、近所の子供たち約40名に活用されている。ボランティアの宿泊施設「Sophie’s
Cottage」も世界各国からのボランティアが使っている。作業所のサンパギータのメンバーは毎日手芸品やカードを制作し、家族を経済的に支えることが可能となっている。
しかしフィリピンは貧富の格差が広がっており、最低限の収入を得る道のない人が沢山いる。SMSFはその現実を受け、「豆乳、豆腐プロジェクト」を計画している。
目的は、貧しい人々に職を提供すること、貧しい人々に安価で良質のたんぱく質を提供すること、栄養教育をすることである。
脂身だらけの豚肉1kgがP180 するところ、硬い豆腐1kgはP65 で販売できる。SMSFのあるモンタルバンでは、豆乳、豆腐の製造が行われていないが、豆腐及び大豆の加工品は日常的に食されている。「みこころの家」幼稚園と小学生補習プログラムの給食で毎日100人の子供たちにも豆乳を飲ませる予定である。
☆決定内容
物置小屋を改築し、豆腐製造工場を作る建築費と機械購入費等の援助
JOMASは毎年薬品と器材購入費援助を行っている。診療所の診察の質を落とさず、地域住民の利用率も50%近く伸びている。しかし貧富の差は拡がっており、薬価も上昇している。
また、多目的ホール、薬品庫、事務所用建物は40年前に建てられ、毎年シロアリが天井に上る為、建替えが必要になった。
☆決定内容
(1) 毎年の薬品、器材購入費援助
(2) 多目的ホール建築費援助
JOMASは原則として、海外宣教者の活動を援助する会であるが、昨年の東日本大震災の後、会員からもご希望や、お尋ねがあり、例会で東日本大震災被災者への援助を決定、今年4月の例会から岩手県陸前高田市の知的障害者施設、「社会福祉法人燦々会」のグループホーム建設の支援を検討してきた。申請者の升味佐江子弁護士に進展具合を聞いたところ、来年度の障害者施設整備国庫補助を利用する計画であったが、本年度の補正予算から1900万円の補助を受けられることになり、急遽、本年度中(来年3月)に、中程度と軽度の知的障害者9名が入居する施設1棟(総工費約4900万円)の建設に着工する予定であるとの報告があった。
JOMASが支援する場合、具体的なものについての支援を希望している為、ホームの入居者が作業に出た昼間も、一般のお年寄りが集まって作業をすることのできる、リビングダイニング部分の建設をJOMASが援助することになった。
☆決定内容
「社会福祉法人燦々会」のグループホームの、リビングダイニングとなるホール建設費援助