2025年 年次報告のご挨拶

海外邦人宣教者活動援助後援会(JOMAS)の皆様

寒中お見舞い申し上げます。皆様 いつもJOMASの活動を支えて下さりありがとうございます。

昨年は、能登半島の地震、長い夏の猛暑、洪水と次々と自然災害が起こりました。

皆様方の地域ではいかがでしたでしょうか。被災された方もいらっしゃると思い案じております。

このように身近に災害が及んでいる時にも関わらず、物心両面のご支援を続けてくだきり感謝いたしております。

直接は何もできない心苦しさを抱えて、お見舞いのことばに窮してお祈りしています。

今日は、2024年1月から12月までに届いた現地からの報告を少し分かち合わせてください。

海外宣教者が現地からの申請書に記している多くのプロジェクトのメインだったり、カリキュラムの中に含まれているテーマの一部に「給食」掲げている援助の数の多きに目が留まりました。

十分な栄養がなければ赤ちゃんは育ちません。お腹がすいていては子供たちは元気に遊べません。

学ぶ意欲もわきません。

そこで、現地では給食とセットで学習の場を設けたり、ミルクとセットで母親の識字教育や職業指導を行っていることが伝わってきました。

私たちの日常「食べる」ということが命と一直線であることを胸に深く刻んでいただいた思いがしました。

また私事になりますが、9月に以前派遣されておりましたフィリピン・ミンダナオ島を訪問する機会に恵まれました。

当時大学生でJOMASからの奨学金で大学を卒業した方が修道院を訪ねてきました。

彼女はよい職を得て、弟さん二人の学費を賄って、彼らも今は社会人として独立した生活をしている旨を嬉しそうに話してくださいました。

JOMASを通して支援してくだきっている方々のお顔を直接拝見できませんが、命の源「食物」を得て生きることができた人、学ぷ機会に恵まれて力を発揮して、身近な人々に、更により広い世界にと分かち合っている現実の一部を知ることができました。

今、残念ながら地球上は戦いや争いが続く世界です。

世界中の人が地上の食べ物を分かち合い、学ぶ機会を得て‘‘誰もが人間らしく豊かに生きる’’ことができる世界へと開かれていくことを期待しています。

この拙いご挨拶が、現地で活動していらっしゃる宣教者の方々と支えて下さる皆様の分かち合いの一助になることを願っております。

皆様の寛大なお心に感謝申し上げます。

2025年1月31日

高木 好江

各地からの消息 2024

3月 ネパール シスター金谷

セントグラス保育園及びピースプロジェクト支援

 

「セントググラストピースプロジェクトは園長のSharad 氏のお陰で円満に運営されていました。篤志家のご寄付でラップトップとプリンター、スピーカーを買うことができ、大きな恵みを頂きました。政府の政策で、各校に幼児部を配置するようにとなっていますが、セントグラスでは、地道な歩みを認められたのか、保育園 男児44名、女児39名、ナーサリー 男児18名、女児7名、合計108名となり、着実な運営がなされています。継続的な運営がなされてきたのは、JOMASからいただいているご寄付のお陰だと感謝申し上げております。」

ネパールに視察監督にいらしたシスター金谷から以上の現地の様子の報告をいただいた。

 

7月 東ティモール シスター荒井

セストナック社会教育センター 新規支援

 

東ティモール、アタウロ島にあるレストナック社会教育センターは、初等教育では1日2時間、中等教育では1日3時間という学校での勉強時間の他に学校教育を補うことを目的とした施設である。センターには2022年に作られた工業用コンテナでできた教室棟がある。そこで年齢、知識レベルでクラス分けされた生徒たちのグループ支援が行われている。学習面だけでなく、センターではより良い身体的、精神発達の為に十分な栄養素を含む食事を1日一食提供することで、子供達の栄養改善に貢献することを目指している。(普段、一年の内何ヶ月も米とトウモロコシを主食としているため、飢餓状態とまではいかないが、子供達に十分な栄養素が不足している。)また、特に青少年や若年成人を中心に、彼らが仕事を見つけやすくなるよう、技術面の職業訓練を提供している。センター周辺には合計60家族が住んでおり、1家族あたり平均6人子供がいる。さらにこの社会教育センターがアタウロ島で知られるに従い、3、4キロ離れた場所に住む家族も活動に参加するようになってきた。このため、現在このプロジェクトの受益者は150人くらいになっている。

 

9月 カンボジア シスター谷村

シェムリアップ・プレスクール支援

 

カンボジア・シェムリアップにある私どものプレスクール活動を援助して下さり、心より感謝申し上げます。コロナへの対応も身についてきたように思われる反面、ただの風邪だと言って周りに感染させる可能性は大です。集団感染を防ぐための注意はこれからも怠れません。コロナがこの世界から消え去ったわけではありません。今年は流行性耳下腺炎

(おたふくかぜ)とコロナ感染に悩まされました。それに加え雨期になるとデング熱を警戒し幼い子供たちが生きのびるのに厳しい環境になってきています。自分の身は自分で守ることを身につけさせていくことが必須だと感じます。教育面では園児たちに5分間の沈黙(日本の瞑想に近い)を行っています。沈黙が身につくことによって日常生活の中で物事に集中できる力と心の成長を促してくれることを願ってのことです。

皆様の援助のおかげさまで今年も病気から子供を守るための栄養補給・感染予防のプログラムを実施できました事深く感謝申し上げます。もう一つ嬉しいお知らせです。長年の念願だったクネール伝統のクメールダンスを5歳児が始めました。保護者も喜んで下さっています。自国の文化への誇りを育てられたらと思います。これからもカンボジアの子供達の成長を見守ってくださる事を願いながら感謝の内に。ありがとうございました。

 

9月 フィリピン シスター千葉

カイギン第2ブロックの学生たちに対する新規支援

 

フィリピン・ケソン市のカイギン第2ブロックという地域で1980年から、約40年間低所得者層の人々の生活を支え軽減するために働いて参りました。しかし昨年から続くコロナ禍の中で、家族を養う立場のほとんどの人たち、そして若い世代の勤め人さえも職を失っています。多くの人々は飢餓状態であり、子供達は学業を続けることができません。この地域には約3800世帯の不法居住者が暮らしています。世帯主のほとんどの男性は主に建設労働者や、家の庭や周辺の掃除、タクシー運転手、輪タク、雇われ運転手などで女性はハウスキーパーなどの家事手伝いでわずかな収入を得てきました。若年層には会社勤めという比較的良い仕事についている人もいますが、コロナ禍以降、給料不払いや解雇でほとんど失業状態です。支援を必要としています。

 

 

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